FreeRTOSの概要


【フリーRTOSの種類】

PICマイコンで使えるリアルタイムOSは、マイクロチップ社の開発ツールとして
いくつか紹介されていますが、その中でもフリーで使えるものは下記の2種類です。

1.FreeRTOS
  FreeRTOS.orgがオープンソースとして提供しているもので、各種マイコン用に移植
  したものを公開しています。無償で商用アプリに使用することもできます。
  サポートが保証された商用版OpenRTOSや、機能安全規格(IEC61508)を取得した
  姉妹品SafeRTOSもあり、信頼性の高いものと思われます。
  
2.CMX Scheduler
  CMX社のRTOSのスケジューラ部分だけを抜き出したもので、基本の機能だけに
  絞られたものです。サポートなしでデモプログラムとして提供されています。

そこでドキュメントが揃っており、フリーでもForumでサポートがあるFreeRTOSを使う
ことにしました。

【FreeRTOSの特徴】

FreeRTOSの特徴は下記のようになっています。

・GPLに基づいたオープンソースでロイヤリティフリーで商用に使うこともできる
・小型の組み込みマイコンに使えるミニRTOSである

・プリエンプティブなタスク構成と協調型ルーチン構成の両方をサポートしているので
 PIC24/dsPICやPIC32MXだけでなく、PIC18でも使うことが可能

・大部分C言語で記述されており、移植部のみアセンブラの記述となるが
 移植されたソースも一緒に公開されているのですぐ使える

・デバッグ機能としてタスクトレースが可能
 タスクを切り替えるごとにタスク名をメモリに保存

・タスクごとにスタックを持ち、スタックのオーバーフロー検出も可能

・タスク数、タスクの優先順位レベル数は無制限

・タスク間同期 : キュー、セマフォ、カウントセマフォ、排他制御をサポート

・メモリ管理  :RAMは固定配置と動的配置が選択可能

・小容量  : 約4kワード以下(PIC24)、必要最小限に絞って小さくすることが可能


【FreeRTOSの入手】

FreeRTOSのソースコードやドキュメントの入手は下記サイトからできます。

「FreeRTOS.org」

 @ このページの左側にあるメニューで「Downloads」を選択すればダウンロードの
   ページに進みます。
   寄付(Donation)については、皆さんのお気持ちでお願いします。
 A このページの中ほどにある、「1.Download the RTOS source code from here
   をクリックしてダウロードサイト(SOURCEFORGE.NET)に進みます。
 B このダウンロードサイトで希望するバージョンのファイル名を右クリックし、保存
   を選択すればダウンロードできます。
 C ドキュメントはWebでの記述以外に独立した「book」として有料で購入可能です。
   (PDF形式で35ドルです)



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