WebPACK ISEによる開発手順
   (3) ピン配置の変更


【 ピン配置の変更指定】

 入出力ピンは何もしなければWebPACKが自動的に最適な配置で自動合成しますが、
回路設計上、ピン配置を指定したり、変更したい場合があります。
この変更指定をするには、まず、使うDeviceを特定します。つまり自動選択では無く、
特定のものを選択指定します。
このためには、「Sources in Project」の「Module View」でデバイス指定の行をダブル
クリックすれば、「Project Properties」のダイアログが開くのでそこで設定変更をします。
下図では、XC9572を指定しました。



この変更をすると、下図のように「Process View」欄の「Design Entry Utilities」の下の
「User Constraints」の下に「Pin Assignment Chip Viewer」行が追加されるます。



これをダブルクリックすることでピン配置変更のプログラムが起動し、下図のような窓が
新たに表示されます。



この変更プログラムの操作は、左側の信号名の一覧表で信号名をクリックして選択したあと、
右側のICのグラフィックに移ってその信号を配置したいピンの場所でクリックすれば
自動的にそのピンが指定ピンに配置指定されます。
上図はbcdout<3>の信号のピンを指定しようとしているところです。
配置変更の場合には、グラフィックのピンで左クリックすると現れるポップアップダイアログで、
「Remove Assignment」を指定すればその信号名が左側のリストに戻って再配置が出来る
ようになります。

このようにしてピン配置を指定変更したあと、File → Saveで保存しExitで終了すると、
新たなダイアログが開いて続けるかどうか確認されるので、「Reset」として先に進めると、
再度Implementation Designが実行可能となりますので、再実行します。


【ピン配置変更の注意事項】

 ピン配置を変更する場合注意が必要なことは、ピン配置を変更すると合成が必ずしも
最適にはならないことがあることです。
このため、使用率が90%以上と高い場合、場合によると合成が指定したDeviceに入りきらない
可能性があります。
このような場合には、ピン配置を再検討する必要があります。
ピン配置が無指定の時に合成が成功していれば、配置をうまく指定すれば新たな合成も入る
ように出来ますので、何回か配置を見直して自動配置に近い配置とすれば完了できるように
なります。

もうひとつ注意することは、XC9500シリーズの場合、クロックとリセットに使うために最適化
されたピンがあらかじめ用意されていることです。
これはCPLDの構造上、内部で多く使われる信号は、ファンアウトが不足するため、何段もの
バッファが自動挿入されてしまうため、信号遅れが生じやすくなってしまいます。
そこで、特別に内部での接続をあらかじめ多くできるような構成にしておき、時間遅れが発生
しないようにして性能が最大に活かせるようにしているためです。

そこで、このピン配置はどうしても固定的にせざるを得ないので変更はできません。



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