メモリ構成


【メモリの種類と特徴】

 PIC18Fxxxxシリーズに内蔵されているメモリには下記の4種類があります。
これはこれまでのミッドレンジのメモリ構成と基本的には同じですが、個々の
構成には多くの改良が加えられていて、使いやすくなっています。

(1) プログラムメモリ
  命令そのものを格納するメモリです。 改良型フラッシュメモリで、書き換え可能
  回数の上限値が1桁多くなりました。
  ページ分割が無くなり、全体が最大1Mワードの大きな空間となり、全ての
  範囲に直接アクセスが可能です。

  また、低電圧での書き換えが可能ですので、命令そのもので書き換えることが
  できます。
  さらに、テーブルアクセス機能が追加され、プログラムメモリ内に作成したデータ
  を連続的に読み書きができるようになりました。

(2) スタックメモリ
  サブルーチンや割込みなどの戻り番地を格納するメモリですが、21ビット幅の
  プログラムカウンタと同じビット幅のメモリで、最大31個までの戻り番地を格納
  することができます。
  さらに、これまで全くアクセスできなかったメモリだったのが、今回は命令で
  読み書きができるようになりました。
  
  PIC18シリーズでは割込みレベルが2つになったことに合わせて、スタックメモリ
  も2種類となりました。高位レベルの割込み用に専用のスタックメモリが用意
  され、レジスタの退避、復旧も自動的にハードウェアで行われるようになりました。
  ただし、こちらは1レベルの深さしかないので、割込み処理後、必ず直ぐ戻るという
  処理にする必要があります。

(3) データメモリ(レジスタファイル)
  データメモリも大きく改善されましたが、相変わらずバンクの概念は残っています。
  従って、バンク切替をしながらアクセスする必要がありますが、「アクセスバンク」
  という考え方が追加され、どのバンクにアクセス中でも、バンクを切替えることなく
  アクセスバンクにはいつでもアクセスできるようになりました。とくに特殊機能
  レジスタ(SFR)は、アクセスバンク内にすべて用意されたので、SFRにアクセス
  するときは、バンクの切替が不要になりました。

(4) 内蔵フラッシュデータメモリ
  いわゆる消えないデータメモリということで256バイト分用意されています。
  このメモリへの読み書きには特殊な手順が必要であることもこれまでと同じです。















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