新感光剤への対応


【新感光剤】

サンハヤトからポジ感光基板の改良品ということで感光剤を変更した
ポジ感光基板が発売されています。
この新感光剤のポジ感光基板を、本ページの作り方で作ると必ず失敗
しますので、ここに変更点をまとめておきます。

(1) パターン図の印刷
  より紫外線の遮蔽をよくしないとパターン部の感光剤も現像の際に
  溶けてしまいます。
  そこで、私のとった策は、インクジェットのプリンタでOHPフィルムに印刷
  するとき、2重印刷するようにしました。
  これまでは、プリンタの用紙送り精度がそこまでは無いと思っていましたが、
  垂直方向は全く問題ありません。しかし、水平方向は用紙のセットの仕方で
  左右にずれます。これはプリンタの構造上どうしようもないので、そこは
  注意深くぴっちり用紙のスライダをセットすることでしか対応できません。
  これで、0.1mmくらいの誤差には追い込めますので何とか満足できる範囲
  で印刷できます。

(2) 露光時間
  基板に同梱されている新感光剤の説明追加では、時間が短くなっている
  ようなのですが、上記2重印刷すると、遮光能力が高くなるので、十分時間
  をかけて露光しても大丈夫です。
  私の設定では、補虫器用のケミカルランプで約8cmの高さで15分がちょうど
  良い感じに仕上がります。
  時間をかけることで、次の現像がきれいに仕上がります。

(3) 現像
  これが一番の問題で、新感光剤ではこれまで同様30℃となっています。
  これまでは人肌程度の温度で問題なかったのですが、新感光剤では、温度を
  高めにすると、感光剤そのものが柔らかくなってしまって、エッチング液の力で
  剥がれ落ちてしまうようになってしまいます。
  したがって、やや冷たい程度の水で現像させるようにするのがコツのようです。
  この方法であれば、現像後直ぐエッチング液に浸しても問題ありません。

(4) エッチング
  これも上記と同じで温度を上げると感光剤が柔らかくなってしまう恐れがあるので
  室温のままで行うと良いと思います。(高温では試していませんが)
  エッチングにかかる時間はこれまでと変わりません。

以上


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