ダイオード

【ダイオード】

ダイオードは半導体の最も基本的な部品で、ゲルマラジオとして
このダイオードだけでラジオを作ったことがある方も大勢いることかと
思います。

基本機能は、1方向だけにしか電流を流さない半導体素子のことを
言いますが、現在ではこの応用製品が数多くあり、単なる電流を
扱うだけでは無くなっています。


【回路図記号】

ダイオードは非常に多くの種類があり、その回路図での表現方法も
多くの種類があります。
良く使われる回路図記号は下図の様になっています。

回路図記号

略号

名  称

機  能 

汎用ダイオード
PINダイオード
整流、スイッチング、検波用

ZD

ツェナーダイオード 定電圧作成用ダイオード

SD

ショットキー
ダイオード
高周波スイッチング用

VD

バリキャップ 可変容量ダイオード
高周波同調用

DB

ダイオード
ブリッジ
電源整流用スタック

LED

発光ダイオード 表示用ダイオード
(光関連部品で説明)


【小信号用ダイオード】

比較的小さな(300mA以下)の電流を扱うダイオードをまとめます。


汎用ゲルマダイオード

汎用ゲルマダイオード

汎用シリコンダイオード

ショットキバリヤダイオード

ツェナーダイオード

ツェナーダイオード
       カラー帯があるほうがカソードとなります。
(1)汎用ダイオード
  最も基本となるダイオードで、素子によりゲルマニウムとシリコン
  があります。
  用途としては、検波、整流、スイッチング、混合、クリッパ、リミッタ
  などの多くの用途があります。
  通常の順方向の電圧降下は0.6V程度となります。

(2)ショットキバリヤダイオード
  汎用のpn接合によるダイオードとは、原理的に全く異なるもの
  です。  スイッチング速度が非常に高速なため、高速スイッチング
  や、マイクロ波帯のミキサなどに使われています。
  通常の順方向の電圧降下は0.2V程度と低いのが特徴です。

(3)PINダイオード
  pn接合が特殊な構造となっているダイオードで、特に高速の
  スイッチング特性を示すため、高周波でのスイッチング用に使わ
  れます。

(4)ツェナーダイオード(定電圧ダイオード)
  普通のダイオードは逆方向には電流を流さないのですが、この
  ツェナーダイオードは、ある一定の電圧以上になると、急激に電流
  が流れる様になります。
  この電圧が非常に安定していることから基準電圧用として使われ
  ています。

【電源整流用ダイオード】

一定の方向にしか電流を流さないことを利用して、交流を直流に変換
するのに使われます。(これを整流作用という)
流せる許容電流の大きさにより接合部の大きさが大きくなるため、
大電流用ほど大型となります。
また、ブリッジ方式の整流用に4個のダイオードをブリッジ接続して
一体化したブリッジダイオードが良く使われます。
大電流用は発熱するため、放熱器を取りつけて使います。






上側はブリッジダイオード  下は汎用整流ダイオード


【可変容量ダイオード(バリキャップ)】

pn接合に逆方向の電圧を加えると、端子間の容量が逆電圧の大きさ
によって変化するダイオードです。
ラジオなどの電子同調用として多用されています。
可変容量は 数pF〜数10pF のものと 数10pF〜数100pF の
2種類に大別され、それぞれ、FMラジオ用とAMラジオ用として使われ
ます。


可変容量ダイオード

形はいくつかの種類がある。
容量も大別して2種類ある




     次のページへ     目次ページへ