PICハードウェアの仕様

【概要】

パソコンのプリンタインターフェースに接続して、パラレル通信を
行うためのハードウェアについて説明します。
PICには、PIC16F711を使っていますが、今回のパラレル通信の
プログラムは、大部分のPICシリーズで、共通に使うことができ、
色々な応用が可能です。

【仕様】

パラレル接続用PICのハードウェアの仕様には、特別なものは無く、
単にどのポートを使うかだけがポイントになります。
しかし、送信の時と、受信の時で、使い方が逆になるので注意が
必要です。

8ビットデータ : PORT BのRB0〜RB7
   このポートは送信の時は出力モードとして使い、 受信の時
   は入力モードとして使う。
   入力モードの時には内部プルアップをONとして使う。

ストローブ/ビジー出力 : RA2
   このポートは、送信時はストローブ信号出力として使い、
   受信時にはストローブ信号出力として使う。
   
ストローブ/ビジー入力 : RA3
   このポートは、送信時にはビジー入力として使い、受信時には
   ストローブ信号入力として使う。


【回路構成】

この条件でパラレルインターフェース用のPICの回路は下図の様に
なります。
下図はPIC16C711を使用していますが、その他でも同様です。
また、下記回路図はパラレル接続用に必要な部分のみ示しており、
その他の空いた入出力ピンは、他の用途に使うことが可能です。


【組み立て例】

上記の回路で実際に組み立てた例を説明します。
下図は、モータの試験用の機能ユニットで、PIC16C711とPIC16F84
という2個のPICで構成されています。
16C711の方で、ハンドシェイク通信でパソコンと接続し、さらにモータ
の電流測定や、回転数の測定も行います。
16F84の方では、モータの実際の制御を行います。この制御方法を
いろいろ変えて、モータの動作を実測し、そのデータをパソコンに
送ってデータ処理をしようとするものです。



【パソコンとの接続】

上記回路でPICのハードを構成したら、パソコンのプリンタインターフェース
とは、下図のように接続します。
接続ケーブルには、市販のプリンタケーブルでも良いですが、パソコン用
ケーブルとコネクタを購入して組み立ててみましょう。
ACK信号は実際には使わないので、接続しなくてもOKです。
またGNDの接続は19〜30ピンのいずれかに接続すれば良いのですが、
誤動作を防ぐために、3本以上の線を使って複数ピンのGNDを接続します。
これは、GNDを強化して信号波形がきれいに伝わるようにするためです。




下図は自作接続ケーブルの例です。
12芯のパソコンケーブルと25ピンのDSUBコネクタで作ります。

基板側のコネクタは12ピンの
基板用です。
比較的太いケーブルなのでノイズ
にも強く安心して使えます。
シールド付きのケーブルもあります。
       



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