PICクラブ 第1回情報交換会


【第1回情報交換会概要】

開催日時  1998年2月28日
開催場所  川崎市 中原 マイクロアプリケーションラボ内

出席者   松家光雄氏、 浜中延啓氏、 落合幸喜氏、 神谷昌範氏、
        川村浩之氏、 小野寺康幸氏、 横野順氏、 出雲健三氏
       小川晃氏、   徳田裕司氏、  後閑哲也

まとめ 
 第1回という記念すべき情報交換会で、11名もの参加者があった
ことは感謝です。しかも11名の内4名が社長さんということで、その
情報獲得のためのなみなみならぬ熱意には感心させられました。
 皆さんから自己紹介と製作品などの紹介をして頂きました。いずれも
仕事や趣味でPICの活用を実践されたり、活用しようと考えておられる
方々で、PICの将来性に魅力を感じておられる様です。
また本交換会の直前に、マイクロチップ社から発表のあった新製品の
紹介もあったり、プリント基板やEDAツールなどの話題も出て有意義な
半日でした。
 自社のスペースを快く提供して頂いたMALの小川さんには心より
お礼申し上げます。
  


       小川氏  神谷氏    横野氏   出雲氏
  小野寺氏        落合氏   徳田氏      川村氏
                    浜中氏    松家氏       後閑


真剣にかつ楽しく情報交換会が行われた。





【自己紹介と製作品紹介】

(1) 小野寺康幸氏
 子どもの頃から電子工作に親しみ、会社ではワークステーションで
 あるため、仕事では扱えないアセンブラを趣味にして遊んでいる。
 アセンブラなどのWindows版開発ツールを自作し配布している。
   (http://www.geocities.co.jp/Colosseum/1185/)
 インターバルタイマをゲートタイムに利用した周波数カウンタの紹介。
 小型ケースでバッテリ駆動、32Hzから500kHzまで計測できる。

液晶表示でバッテリ駆動の周波数カウンタ
一定ゲート時間を得るのにインターバル
タイマを利用し、カウントはプログラムで
実行。入力アンプ部が簡単な回路で
出来ていて興味深い。


説明書 「PICを使った周波数カウンタ」 (meeting01.pdf)

  (ダウンロードできます。Acrobat Readerでご覧下さい。)

 同時に後閑より、8桁周波数カウンタを紹介
 プログラム上のポイントは1秒とか0.1秒のゲートタイムをプログラム
 で作成している所。判断分岐があってどのルートを通っても全く同じ
 サイクル数となるようにすること。
 また、バイナリからBCD8桁に変換するプログラムをアプリケーション
 ノートの応用で作成した。

(2) 川村浩之氏
 会社で海上に浮かぶブイの研究開発をしている。 GPSなどを利用して
 ブイの位置検出をしている。PICの消費電力が非常に少ないところを
 活用してブイの新型コントローラを開発中ということ。
 

川村氏が手に持っているのが
開発中のブイの低消費電力
コントローラ
小型な基板に大きなランプが
1個外付けされていた。

(3) 落合幸喜氏
 会社では大型交換機のハードウェア開発をしている。学生の時にPICを
 研究室で使いはじめたのがきっかけ。その時にはライタのプログラムまで
 自作したとか。 現在も教授から直接依頼されて、親子体験セミナーの
 教材の設計開発などをボランティアで開発している。
 本日は、その教材として使われている、「バーサライタ」を紹介。
 この開発のポイントは小中学生やその両親が実際に自分たちで製作し
 楽しむためのものであるため、単体で完全動作し、パソコン等の力を
 借りないで、実際に表示データとなる文字等の入力を写真に有るような
 大型マークシートもどきで自分で入力する機能を持っていること。
 他にも自己診断機能など、PIC16F84だけでここまでの機能を持っている
 のは素晴らしい。
 また、驚いたのは、これに使われているプリント基板は本日参加者の
 松家氏の会社で製造されていた。世間は狭い。
 

バーサライタの外観
下側にある用紙はデータ入力用の
マークシートもどき
かなり沢山の機能が盛り込まれて
いる。

(4) 徳田裕司氏
 昔Z80系マイコンを使っていたが一時中断、最近復活してPICにはまって
 いる。アマチュア無線の短波受信機用局部発信器にDDSを使っているが
 その周波数設定用にロータリーエンコーダーと液晶表示器を組み合わせ
 その制御をPICでプログラム制御している。
 ここのポイントは局発であることから実際の受信周波数とは中間周波数
 分だけ発振周波数がずれる、これをプログラムで補正して表示すること
 で実際の受信周波数表示をさせることが出来る所。
 プログラム的には、バイナリからBCDに変換するところかな。
 詳細はホームページで紹介中ですのでどうぞ。
  (http://www.asahi-net.or.jp/~mz8h-tkd/)
 

(5) 小川晃氏
 ハードの設計を主とするマイクロアプリケーションラボ社の代表。
 PICの販売とアプリ開発も請け負っているとか。
 ビデオのテストパターンジェネレータと、鉄道模型の列車制御の試作品
 を紹介して頂いた。
 テストパターンジェネレータは、結構きれいな画像でした。D/A変換と
 フィルターというハードウェアがポイントとか。
 列車制御はモータのコントロールで。On/Off制御のみでしたが、応用
 範囲は広いし、趣味の人も多いのでこういう作品は作っている人が
 多いかも。


テストパターンジェネレータ
バラックセットで組み立て
フィルターがハイブリッドIC
でした。


列車の運行制御
On/Off制御を一定時間
で繰り返し、デモ用の
制御でした。


(6) 後閑哲也
 赤外線の送受信機と受信機にモータキャタピラキットを組み合わせた
 おもちゃを紹介。ポイントは赤外線の伝送プロトコルで7つのデバイス
 にそれぞれ32個の制御が送信出来るフォーマット。
 この赤外線リモコンは、浜中氏の専門で、会社で製品も開発販売して
 いるとのこと。プロトコルのデバイスコードには、業界標準があるという
 ことでした。
 また赤外線の送信用の発光ダイオードには100mA以上のパルス電流
 を流しても大丈夫ということでいた。


PICだけで出来た送信機





(7) 神谷昌範氏
 仕事でマイクロコンピュータを使った制御装置を開発しており、PICは
 趣味の世界で使うには安くて、小さくてもってこいです。
 
(8) 浜中延啓氏
 マイコンのプログラム開発を中心とした会社、エンケイシステムの代表。
 赤外線リモコンや、各種制御装置に色々なマイコンを使っているが、
 PICも世の中に浸透してきており、そろそろ製品に組み込んでも良い
 時期ではないか。

(9) 横野順氏
 唯一の大学院生。学校で自己増殖ロボットを研究中とか。なかなか
 ユニークな発想です。電子工作大好き人間です。

(10) 出雲健三氏
 電気部品特に高周波部品製造会社の代表。アマチュア無線のベテラン
 (JA1WEK)。

(11) 松家光雄氏
 プリント基板製造とHiWIREで有名な、松電子システムの代表。
 色々な製品を手がけてこられ、特に学校などから教育用の製品の開発
 を依頼された時など、PICは格好の材料だとか。
 プリント板の依頼をする時、安くするためのコツを紹介して頂いた。


【新製品の紹介】
(小川晃氏)

 つい最近マイクロチップ社から発表された新製品「PIC17C765」の紹介
 をして頂いた。
 16ビット系のハイエンドチップで、何と50ピンのI/Oがあり、中には
 12チャンネルの10ビットA/Dが含まれる。汎用シリアルが2チャンネル、
 外部メモリとのパラレル接続が可能でモニタ搭載ができるかも。
 外形は68ピンLCCで0.1インチピッチのピンなので自作に使える範囲。
 すでにマニュアルの日本語化も進んでいて6月くらいから市場に出る。
 秋月通商がすでにキット開発を進めているといううわさも。

すでに評価ボードも出ている
チップ値段は4〜6千円か?

【MAL内のPIC関連設備】

本日の情報交換会に場所を提供して頂いた、マイクロアプリケーション
ラボラトリ社の部屋にある、PIC関連の道具、マニュアルなどです。
PICクラブ会員は小川さんに連絡すれば、この設備を使わせて頂くこと
が出来ます。




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