ULPWUの使い方


【ULPWUとは】

ULPWUはUltra Low Power Wake Up の略で、特に間欠動作を低消費電流
にできるようにするためのPICの内蔵モジュールの名称です。

最近の新しいPICマイコンの多くに実装されいますので、データシートで
確認して下さい。

ULPWUの内部構成、および外部接続は下図のようにします。
図のようにULPWU用のピンCP0に外付けで抵抗、コンデンサを直列にした
時定数回路を接続します。これで間欠動作の時間間隔が決まります。

動作手順は、下記の順序となります

@ CP0ピンを出力モードにしてHighの出力をします。これでC1の
コンデンサが電源電圧まで充電されます。

A CP0ピンを入力モードにしてからSleepモードに入ります。

B Sleep中は、放電用の定電流回路を経由してC1のコンデンサが放電します。

Cこの間、CP0のピンの電圧をULPWU専用のコンパレータが監視しており、
  一定電圧(Vt)以下になるとコンパレータの出力が反転し、割り込み要因と
  なります。
D これでCPUがウェイクアップして実行を再開します。
この@からDを繰り返すことで間欠動作を実現します。



【間欠動作間隔】

上記動作の場合、CP0ピンの電圧は下図のように変化します。
充電時は電流が多くなりますから赤い線のように高速で充電が完了します。
入力モードになると、定電流で放電しますので、青い線のようにほぼ直線状で
電圧が下降します。
このようになりますので、インターバル時間はほぼ、抵抗とコンデンサの
時定数で決定されることになります。
注意すべきは、コンデンサにはフィルム系コンデンサなどのリーク電流の少ない
ものを使う必要があることです。
リーク電流が多いと、時定数が計算どおりにならず短くなってしまいます。