電源電圧とクロック周波数


【電源電圧とクロック周波数と消費電流の関係】

消費電流が電源電圧とクロック周波数によりどの程度変化するか
を示すグラフが下図となります。
図のように消費電流はクロック周波数にも、電源電圧にも比例して増加する
ことがわかります。

(1) HSモードの場合
 クロック周波数が高い場合には、 消費電流は特にクロック周波数に敏感に反応します。
 したがって低消費電流化するためにはクロック周波数を下げることが効果的である
 ことが分かります。

     《PIC16F88xの消費電流のTyp値(HS発振モード)》




(2) HFINTOSCモードの場合
  4MHz以下のクロック周波数の場合の消費電流は、周波数に対してはあまり
  低下しませんが、今度は電源電圧に敏感に反応するようになります。
  したがってできるだけ低い電圧で動作させるのが有効な手段となります。

     《PIC16F88xの消費電流のTyp値(HFINTOSCモード)》

(3) LFINTOSCの場合
  特に低い周波数で動作させた場合の例です。この場合も電源電圧により
  消費電流が大きく変化します。

     《PIC16F88xの消費電流のTyp値(LFINTOSCモード 31kHz)》


【電源電圧とクロック周波数】

クロック周波数の最高値は電源電圧により下図のように制限されますので
注意が必要です。
この制限はPICにより異なりますので、データシートによる確認が必須です。
また、この制限にはかなりマージンがあり、場合によると実験レベルでは、最低電圧
の場合でも、最高周波数で動作してしまうこともあります。
そのまま量産すると不具合が出ることになります。

《PIC16F88xのクロック周波数と電源電圧》



《PIC24FJ64GA004ファミリの電源電圧とクロック周波数》