イーサネット内蔵PIC18の概要


【概要】

このPICファミリは現在のところ下記のシリーズが提供されています。
これまでのPICに比べ、プログラムメモリサイズが大きくなっています。

【イーサネット内蔵PIC18Fファミリ】
型番 ピン数 ROM
バイト
RAM
バイト
外部バス 備考
PIC18F66J60 64ピン
TQFP
64k 汎用RAM
 3.8kバイト

LAN用バッファ
 8kバイト
なし 周辺モジュール
10ビットA/D
CCP/ECCP
SPI
I2C
USART
コンパレータ
タイマ
PSP
PIC18F66J65 96k
PIC18F67J60 128k
PIC18F86J60 80ピン
TQFP
64k
PIC18F86J65 96k
PIC18F87J60 128k
PIC18F96J60 100ピン
TQFP
64k あり
PIC18F96J65 96k
PIC18F97J60 128k


ENC28J60と同じように、外付けにパルストランス内蔵LANコネクタを追加する
だけでLANに接続できます。その他、下記のような特徴を持っています。

【イーサネットコントローラ部の特徴】
 ・IEEE802.3に準拠したイーサネットコントローラ
 ・MAC部と10BASE-T対応のPHY部を内蔵
 ・自動再送と衝突検出
 ・CRCチェックを自動生成、チェック
 ・2個の状態表示用LEDを自動制御
 ・8kバイトのRAMバッファ内蔵、バッファサイズ任意設定可能
 ・専用SFRで制御

【PIC部の特徴】
 ・電源電圧
  −2.35V〜3.6V (ただしイーサネットを使うときは 3.14V〜3.45V)
 ・柔軟な入出力ピン
  −デジタル入力は、5Vインターフェース可能(PORTA以外)
  −PORTCとPORTBは25mAドライブ可能
  −PORTD、PORTE、PORTJは8mAドライブ
  −PORTA、PORTF、PORTG、PORTHは2mAドライブ
 ・柔軟なクロック発振回路
  − 外付け25MHzのクリスタルで、内部クロックは 2.7Mhz〜41.67MHz
 ・100ピンデバイスは外部バス接続が可能
  −8ビットまたは16ビットデータバス
  −最大2Mバイトのアドレス空間
  −12ビット、16ビット、20ビットのアドレスバスが可能
 ・最大5組のタイマ
 ・ECCPによりペアのPWM出力可能
  −プログラマブルなデッドタイム自動生成
  −自動シャットダウン、オートリスタート機能付き
 ・最大2組のSPI(マスタ) とI2C(マスタとスレーブ)
 ・最大2組のEUSART
  −RS485、LIN対応
 ・最大16チャネルの10ビットA/Dコンバータ
  −自動アクイジションタイマ内蔵
  −スリープ中も変換可能
 ・2組のアナログコンパレータ
 ・パラレルスレーブポート(PSP) -100ピンデバイスのみ
  −8ビット並列入出力インターフェース

【内部構成】

イーサネット内蔵PIC18の内部構成を簡単に表すと下図のようになります。
基本的には他のPICと構成は変わりませんが、イーサネットに関連する
制御部が追加されている構成になります。
 このPICにはECCPというモータ制御用などに便利なPWMも内蔵されて
いますので、これとLANとを組み合わせたアプリケーションにも便利に使える
と思います。







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