PLL方式7MHzSSB受信機

写真は7MHz用PLLユニットを応用した
7MHzSSB短波受信機の例


1.概要

他のページで紹介している7MHz用PLL制御ユニットとVFOユニットを
応用して製作した7MHzSSB短波受信機です。
特にPLL制御ユニットで10Hz単位での周波数設定が可変でき、周波数
も5桁の7セグメントLEDでディジタル表示できる優れものです。

2. 回路構成
本SSB受信機の回路構成を下図に示します。
まず受信機として必要な高周波部と低周波部は1枚の基板に実装して
しまいました。外付けは、SSB受信用のBFO発振回路と局発回路だけ
です。 この局発の発振回路用にPLL制御ユニットを応用します。


3.機能

本受信機の特徴と機能を箇条書きに示すと次のようになります。
 (1) PIC16C84を使ったPLL制御とLED表示制御で局部発信部を
   構成したため、同調をディジタル的に出来る。
 (2)周波数は1KHz単位でのディジタル設定が出来るとともに微調整
   もできる機能があり、SSBの微妙な音質調整も可能。
 (3)押しボタンスイッチでの高速周波数設定もできる。また記憶ボタン
   を押せば、その時の周波数を記憶し、次回電源ON時に自動的に
   その周波数に設定する。
   操作ボタンは下記
     ロータリスイッチ:インクリメント型のスイッチで右/左回りで
                カウントアップ/ダウンを自動判別
     UP  : 設定周波数の高速カウントアップ
           (押している間連続的にカウントアップする)
     DWN : 設定周波数の高速カウントダウン
           (押している間連続的にカウントダウンする)
     SHFT: ロータリースイッチの可変単位の1倍/100倍の
           切替え
     MRD : プリセット値の呼び出しスイッチ、
            押すたびに20個を順次呼び出す。
     MWR : プリセット値の書き込みスイッチ
           (現在表示中の値をプリセット値として書き込む)
     BIAS: PLL用と表示用の値の差分値を設定するモードにする
           とき押す。

     ・ロータリエンコーダの入力に従い周波数のアップ・ダウン。
       このときSHFTスイッチの入力により周波数可変単位を
      1倍か100倍か切り替えることができる。これは大きく
      周波数を変えたいとき便利にするため
     ・表示する周波数ろ実際の局部発振周波数の差を指定し
      設定することが出来る。この値はEEPROMデータエリア
      に保存されるので電源断中も消えることは無い。
     ・任意の時点の周波数を20個まで記憶書き込み。
      再起動後にも読み出し可能。    (プリセット機能?)
      これはPIC16C84のEEPROMデータメモリ内容が電源断
      中も消えないことを利用している。
     ・ロータリーエンコーダー意外にUP/DOWNスイッチにより
      高速に周波数変更が可能。これは単に変更を高速にする
      だけでUP/DOWNのスイッチを押している間連続的に
      カウントアップ/ダウンさせる。


4.外観構成

7MHzSSB短波受信機の外観です
一番大きなつまみがロータリーエンコーダで
これで周波数を可変します。また下側にある
プッシュボタンはPLLの各種設定用です。
左上に5桁のLED表示があります。

7MHzSSB短波受信機の上側前面パネル
には7セグメントLEDの表示ボードがあり、
底面には、PLL制御ユニットの基板とVFO
ユニットの基板を実装。基板間やスイッチ類
との接続にはコネクタケーブルを使用。

7MHzSSB受信機下側の実装
大きな基板に高周波部と低周波部を実装。
小さな基板はBFO用発振回路を実装。
電源はトランスと3端子レギュレータを
各基板に実装した。


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