基本開発ツール


dsPIC30Fシリーズを使ってプログラムを開発するときの開発環境
について解説します。

【基本の環境】

dsPIC30Fのプログラム開発に必要な最小の環境は、下図のように
なります。つまり、これまでのPICと基本的には同じ構成でできます。





《アセンブラ言語の場合》
 アセンブラ言語でdsPICのプログラム開発を行う時には、MPLAB IDE
とMPLAB ICD2があれば全てのツールが整います。
従って開発用ソフトウェアは全て無償ツールだけで構築することができます。


《C言語の場合》
 C言語を使う場合には、Cコンパイラが必須になりますが、dsPIC用の
Cコンパイラは現状ではマイクロチップ社純正の「MPLAB C30」のみですので
これを購入する必要があります。
あとはアセンブラと同じように、MPLAB IDEとMPLAB ICD2があれば整います。


【より進んだ環境】

基本の環境に加えて開発をより効率よくするための道具としては
下記があります。

(1) 生産用プログラマ MPLAB PM3
 高品質の書き込みを保証するプログラマです。書き込み時間も高速です。

(2) エミュレータ  MPLAB ICE4000
 リアルタイムでハードウェアレベルのエミュレーションが可能なICEです。
 十分なトレースメモリを内蔵していますので、複雑な動作での問題解決
 に威力を発揮します。

(3) 開発支援ソフトウェアツール
 主にDSPのソフトウェアを開発するためのツールとして、下記が用意されて
 います。
   ・dsPICworks  :DSPアルゴリズムの評価、分析ツール
   ・Digital Filter Design Tool  :フィルタの設計支援ツール
   ・MPLAB Visual Dvice Initializer  :デバイス使用条件設定と初期化ツール

(4) ソフトウェアライブラリ
 DSPソフトウェアや算術演算関数、TCP/IPスタックなど、アプリケーション
 プログラムの開発に役立つツール群です。




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