プログラムはどうやって入れる?


【プログラム書き込み】
  一般的にコンピュータが実行するプログラムはメモリの中に書き込まれて
 います。 しかし、このメモリにはいくつかの種類がありそれぞれに入力の
 仕方が異なります。
 下表は、多くのコンピュータで使われているプログラム格納用のメモリの
 種類と、それぞれへの書き込みの仕方です。

No

メモリ種類

使われ方

書き込み方法

RAM
(Random Access Memory)
大型から小型まで一般的なコンピュータのプログラムメモリとして使われており、最近ではパソコンでも数10Mバイトという大容量が使われるようになった。 (1)外部記憶装置から読み込む
(2)他のコンピュータから転送して書き込む
(3)ROMから転送コピーする
ROM
(Read Only Memory)
マイクロコンピュータで多く使われている。その外にパソコンなどの周辺機器の制御用データの記憶用としても使われている。 (1)ROMライタで書き込む
(消去方法にも何種類かがある)
(2) IC製造時にマスクデータとして作り込む
外部記憶装置
(ハードディスク、フロッピーディスクなど)
プログラムの補助記憶装置として使われ、実行が必要になったときに上記RAMに読み込まれて実行される。 (1)フロッピーディスクやCDROMからコピー
(2)コンピュータ自身で書き込む(コンパイル、アセンブラなど)
(3)他のコンピュータから転送して書き込む
(4)通信回線経由でプログラムデータを書き込む


【ROM書き込み】
  ここでマイクロコンピュータで多用される「ROM」メモリへの書き込み方に
 ついて説明します。
 ROMにもその原理によっていくつかの種類があり、書き込み方法や消去
 方法が 異なっています。
 下表は代表的なROMの種類と書き込み、消去方法です。

No

種類

書き込み方法

消去方法

UVPROM 電気的に書き込む
専用の書き込み器が必要
紫外線をICの上部にある窓から照射し光学エネルギーでROMの内容を消去する。数分から数十分が必要
EEPROM 電気的に書き込む
専用の書き込み器が必要
電気的に消去が出来、高速消去が可能
FuseROM
OneTimePROM
電気的に書き込む
専用の書き込み器が必要
ICの内部配線の切断によるため消去は出来ない。


【電気的な書き込み方法とは?】
  電気的に書き込むということは、One Time PROMは別にして、ROMへの書き
 込みは、 いずれも電気のエネルギーをICの構造の中で貯め込むことで実現し
 ています。
 この貯め込む原理にもいくつかの方法があり、それぞれのPROMの種類となっ
 ています。
 大部分の書き込みには、通常使う電圧よりも高い電圧を(12Vとか15Vとか)、
 一寸長い時間加えて(長いといっても数十msecです)行います。
 この電気のエネルギーを貯えると、何十年も逃がさないでおくことが出来ます。
 また「ROMライタ」という装置は、この電圧や時間を調整しながら確実に書き込
 む様に色々な工夫が加えられています。


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