PICkit 2 Programmerの使い方


【基本的な手順】

PICkit 2 でプログラミングをする場合の基本的な手順は下記のようにします。
現在のバージョンでは、MPLAB IDEから直接書き込めるPICマイコンはまだ少なく、
下記のように書き込み専用のソフトウェアを別に起動して書き込むことになります。

MPLAB IDEで実装するプログラムを作成する
正常にビルドできればHEXファイルが生成される
   ↓
PICkit 2をUSBに接続
   ↓
「PICkit 2 Programmer」ソフトウェアを起動する
   ↓
PICマイコンをソケット アダプタにセット
   ↓
作成したプログラムのHEXファイルを指定する
   ↓
「Write」ボタンで書き込み開始
   ↓
「Verify」で確認
   ↓
書き込み完了

【プログラミング ソフトウェアの操作手順】

PICkit 2を使ってプログラムを書き込む基本的な手順は下記のようにします。

(1) プログラミング ソフトウェア(PICkit 2 Programmer)の起動
 PICkit 2 Programmerを起動すると下図のようなダイアログを表示し、まずPICkit 2の
接続を自動的に確認します。
 書き込むデバイスが接続されていれば、これも自動的にチェックして、Dvice欄に
表示します。
 下図は、付属のデモボードを接続した状態で、プログラミング ソフトウェアを起動した
場合で、PIC Device Foundとなって、Device欄にPIC16F690と表示しています。
 書き込み実行を「Program Memory」と「EEPROM Data」とに分けていますので
チェックをはずせば書き込みをしないようにすることもできます。




(2) デバイス ファミリの選択
 自動的にデバイスが認識されなかったり、途中でデバイスを変更する場合には
デバイスファミリを選択変更します。
 下図のようにメニューから Device Family を選択して指定します。
Baseline以外の場合には自動的にデバイスを認識しDevice欄にデバイス名を表示
しますが、Baselineの場合にはデバイス自身に区別IDを持っていないので、このあと
デバイスを個別に指定する必要があります。



 Baselineシリーズの場合には下図のように個別にデバイス指定が必要です。
ここでデバイス名を間違えて設定してしまうと、プログラムメモリの最終番地に
書き込まれている「OSCCAL」用のデータを消してしまいますので注意が必要です。




(3) イレーズが必要な場合は、「Erase」ボタンを押す
  イレーズは瞬時に実行完了します。イレーズ結果を確認したい場合には、
「Blank Check」ボタンを押せば全エリアのイレーズを確認します。
 PICkit 2は書き込み時にPICkit 2から5Vを供給してバルクイレーズを先に行います。
従ってイレーズを先に実行する必要はありません。

(4) 書き込むソフトウェアの読み込み
 MPLAB IDEで作成しコンパイルして生成されたHEXファイルを指定します。
下図のように、メニューから、File → Import Hex として開くファイル選択ダイアログで
HEXファイルを指定します。



(5) 書き込み実行
 「Write」ボタンを押せば書き込みが実行されます。ベリファイも同時に実行されます。
正常に書き込みが完了すれば、下図のように緑色のメッセージ欄となってSuccessfulと
表示されます。
 書き込みにダイアログの右下にある。「Auto Import Hex + Write Device」ボタンを使うと
指定したファイルが最新版かチェックして古ければ自動的にImportしてから書き込みます。



 書き込みに失敗すると下図のようにメッセージ欄が赤くなってFailedと表示されます。
失敗の原因を確認し再度書き込みをやり直します。




【プログラミング ソフトウェアの機能】

 プログラミング ソフトウェアの基本機能以外の部分について説明します。

(1) コードプロテクト
 書き込み時にコードをプロテクトする場合には、下図のように Tools → Enable Code Protect
を指定します。



(2) 電源供給方法の指定
 書き込み時の電源供給はデフォルトは自動となっていますので、特に指定は不要ですが
あえて変更したい場合には下図のようにToolsのメニューから指定します。
また、ターゲットボード全体に電源を供給したい場合には、ダイアログ右中央にある、
「VDD PICkit 2」でOnにチェックを入れます。この場合に注意が必要なことは、最大電流が
100mAまでだということです。







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